今回はエギングロッドのガイドリングについて説明します。ガイド全体の話ではなくガイドリングとは?からガイドリングの特徴などについての情報を記載していきます。
ガイドリングの説明
ガイドリングとは、ロッドについている糸をロッドの先端まで誘導するための支えとなる輪の部分のことを言います。略して「ガイド」と言ったりします。
素材
リングの種類には金属、タングステン、セラミック・ガラス、ハード、SIC、ゴールドサーメット、サファイア・ルビー、TORZITEがあります。
金属製のガイドには、金属製ガイド(鉄)、チタン製、ステンレス製があります。この中ではチタン製が一番優れており、PEラインの熱に弱いという弱点から放熱効果の優れているチタン製のガイドが一番いいということになります。
金属製ガイドは安価なロッドに使用されており、すぐに錆てしまうという欠点があります。ロッドを選ぶ際に安物を選んでしまった時のデメリットでもあります。手入れをきちんとすれば維持できます。
また、すべてがチタンのガイドというわけではなく、ティップはチタンでそこから下はステンレスやブランクから下はステンレスという作りだったりというものが安価で販売されています。
PEラインが直接当たり摩擦熱によりPEライン強度を落とさないためにもSICまたはTORZITEは必須になりますので、ロッドを購入する際はしっかり確認してください。
ちなみに、ステンレスを使用した製品は金属製の次に安いです。
ハードガイド
安価なロッドに使われているハードガイド。
ナイロンラインの使用は特に問題ありませんが、PEラインの使用ではガイドリングが削れてしまう程度の硬度です。ちょい投げロッドなどで使用されています。
Kガイドとは
Kガイドとは、エギやルアーを投げたときにラインがガイドに絡まりにくく作られたガイドのことです。
ガイドリングには、含まれないですが記載。
SIC(エスアイシー)リングとは
SiCはケイ素と炭素の化合物、正式名称SILICON CARBIDE/シリコンカーバイドと言いトルザイトの倍近い放熱性と硬度がある素材です。
特徴:放熱性
放熱性は、SiCガイドリングは0.15、アルコナイトリングは0.11、ハードロイ系ガイドリングは0.03です。下記に富士ガイドの種類と特性一覧があるので、そちらを見ていただくと分かると思いますが。ガイドへの熱伝導率が高いんですね。つまり、ガイド自体が熱くなりやすくそれに伴ってラインへの熱による影響も起きやすいということなんですが、それと反して放熱性の高さあるためガイドが熱くなりにくという特性があります。
特徴:硬度
硬度としては、SiCの硬度が2200-2400のところ、トルザイトは1300-1500、 アルコナイトも1300-1500。現在、最高の高度を誇る硬さを持っています。
TORZITE(トルザイト)リングとは
TORZITEとは、理想の円環(TORUS)、強さの鉱物のイメージ(ZITE)という意味で名づけられました。富士工業と京セラの共同開発制作され、SICリングを凌ぐ性能を持った現在最高性能のガイドリングです。
特徴:軽さ
特徴:低接触圧力
デメリット
糸鳴り
原因は材質の違いだけではなく厚みと形状の違いで反発力を生んでいるようです。
低硬度
硬度1300~1500とアルコナイトと同等の高度Sic
デメリットの対応
モノフィラメントラインを使う釣りならトルザイトガイドの方が軽さと反発力でティップにラインの動きを伝えやすく高感度が期待できます。
トルザイトガイドは上記の写真にあるように線でラインと接するため高感度に繋がる可能性もあります。
Sicとトルザイトの比較動画
アルコナイト
アルコナイトは、正式名称「レインフォースアルミニウムオキサイド」という材質で「ハードロイ」や「アルミナオキサイド」と同じくハードガイドの一種になります。
海外においては幅広く使われているガイドです。
しかし、2015年モデルのシマノ・ゾディアスシリーズに搭載されたことがきっかけで、日本でも注目されるようになりました。
特徴:低価格
SiCガイドリングに比べ、半額~約6割の価格。
特徴:そこそこの性能
硬度としては、SiCの硬度が2200-2400のところ、アルコナイトは1300-1500。数値上では劣ります。
放熱性に関しては、SiCが0.15に対し、アルコナイトは0.11。
デメリット
アルコナイトリングの比重は4.2、SiCガイドリングが比重3.2、ハードロイ系ガイドリングは比重3.8と重い。
富士ガイドの種類と特性一覧
トルザイト | SiC | SINⅡ | アルコナイト | ファズライト | “O”リング | |
---|---|---|---|---|---|---|
硬度Hv(Gpa) | 13~15 | 22~24 | 13~15 | 13~15 | 14 | 12~14 |
比重 | 3.3 | 3.2 | 3.2 | 4.2 | 3.8 | 3.8 |
熱伝導率W/m・K | 27 | 60 | 20 | 11 | 17 | 12 |
曲げ強度 | 1020 | 540 | 610 | 440 | 420 | 300 |
コメント