「するめ」って何か分かりますか?
実は「するめ」ってスルメイカではなかったりするんですよ。驚きませんか?
今回は「するめ」についてと美容効果についてお話ししたいと思います。
「するめ」とは
「するめ」とはスルメイカを含めた全てのイカ類を開き内臓・その他食べられない部位を取り除いて乾燥させた加工食品を「するめ」といいます。
加工されることで名前が変わってしまう食品はいくつかありますが、そのうちの一つでもあります。
「するめ」の発祥
するめは、日本、中国、朝鮮、東南アジアに用いられるイカの加工方法であり、その歴史は海に面した地域で自然発生的に出現したものと考えられる。明確な経緯は不明。
平安時代に編集された辞書「和名類聚抄」には「小蛸魚 知比佐岐太古 一云須流米」(小さいタコ するめとも言う)と言うくだりがあり。当時は墨を吐く群を「墨群(すみむれ)」と呼んでおり、タコ含めイカを「するめ」と呼んでいたという文献から平安時代以前には、「するめ」あったと考えられる。
するめの栄養成分
※するめは大別してM・L・LLサイズに分けて売られていることが多いです。するめ1枚あたりMが約70g~80g、Lが約80g~95g、LLが約100~120gです。市販のするめはそんなに大きなものは売っておらず、MかLほどのサイズですので今回80gで栄養素の量を表記します。
するめ:80g(1枚)あたりのビタミン・ミネラル・食物繊維・塩分など
名称 | 80gの含有量 | 1日当たりの摂取量 |
エネルギー | 267kcal | 536~751kcal |
タンパク質 | 55.36g (221.44kcal) | 15~34g |
脂質 | 3.44g (30.96kcal) | 13~20g |
炭水化物 | 0.32g (1.28kcal) | 75~105g |
名称 | するめ80gの含有量 | 1日当たりの摂取量 |
ビタミンA | 17.6μg | 221μgRE |
ビタミンE | 3.52mg | 2.2mg |
ビタミンB1 | 0.08mg | 0.32mg |
ビタミンB2 | 0.08mg | 0.36mg |
ナイアシン | 11.28mg | 3.48mgNE |
ビタミンB6 | 0.27mg | 0.35mg |
ビタミンB12 | 9.84μg | 0.8μg |
葉酸 | 8.8μg | 80μg |
パントテン酸 | 1.26mg | 1.5mg |
ナトリウム | 712mg | ~1000mg |
カリウム | 880mg | 833mg |
カルシウム | 34.4mg | 221mg |
マグネシウム | 136mg | 91.8mg |
リン | 880mg | 381mg |
鉄 | 0.64mg | 3.49mg |
亜鉛 | 4.32mg | 3mg |
銅 | 0.79mg | 0.24mg |
マンガン | 0.05mg | 1.17mg |
食塩相当量 | 1.84g | ~2.5g |
※「1日当たりの摂取量」についての参考資料
・厚生労働省発表平成21年5月29日「日本人の食事摂取基準」(2010年版)
・第6次改定日本人の栄養所要量について(平成12年度から16年度)厚生省保健医療局生活習慣病対策室
※μgは「マイクログラム」、REは「レチノール当量(Retinol Equivallent)」。NEは「ナイアシン当量(Niacin Equivalent)」
食べ物に含まれているビタミンAは、レチノールやカロテンという形で存在していて、それぞれビタミンAとしての体内での効力が違います。REとは、体内でビタミンAとしての効力を表す単位のことです。
するめの栄養成分からの美容効果
上記で分かるようにするめは80gで267Kcal.とエネルギー量が多いように感じられます。しかし、炭水化物、脂質が無くタンパク質量はするめの70%を占めているのです。
するめを噛むことでの美容効果
満腹中枢を刺激して満腹感
噛むことによって、唾液が分泌されます。唾液酵素にはアミラーゼという糖質分解酵素があり、食べ物を素早く糖へ分解することで血糖値が上昇し満腹中枢が刺激されます。さらに、噛むことにより満腹中枢を刺激するヒスタミンという神経伝達物質が放出され、血糖値上昇との相乗効果で満腹感を得やすくなるのです。
代謝の向上
よく噛むことで、体温が上昇、血行が良くなることで代謝が促進され、運動するのと同様にエネルギーを消費することができます。
消化機能の亢進
口腔内に物が入ると、唾液の分泌量が増え、さらに「噛む」という繰り返し運動は脳へ消化吸収を促進させるという命令を体全体に出すような働きがあるため、消化機能が亢進し、唾液の分泌量増加、血糖上昇も相まって脳への満腹感を早期に伝えることができるようになります。
小顔効果
顏の筋肉の70%は口の周囲にあり、噛むことで顏全体の筋肉が鍛えられ、リンパの流れを促し、血行が良くなることで、顔の脂肪の代謝が更新したるみやむくみの改善につながります。
美容効果
噛むことで唾液が分泌されますが、唾液の中には消化酵素だけではなく、パロチンや、EGFと呼ばれる若返りホルモンが含まれています。
パロチンは、唾液に含まれる成長ホルモンの一種です。パロチンは、骨や歯の生石灰化を助ける効果、皮膚の新陳代謝を活発にする効果など、身体全体を若返らせる効果があり、肌トラブルの大きな原因の一つである肌老化の防止に役立ちます。
また、皮膚の組織を正常にする働きもあり、皮膚炎の治療薬としても使われているほど、その効果は高く評価されています。EGFは、タンパク質の一種で皮膚表面の受容体と呼ばれる物質と結びつくことにより、お肌の細胞の再生を促す効果があります。動物が怪我をした時に傷口を舐めるのは、このEGFの効果により傷が早く治るためと言われています。肌荒れやニキビといった肌トラブルの改善に大いに貢献してくれる成分です。
また、EGFには、細胞の再生だけでなく新たな細胞の生成を促して、お肌の新陳代謝を高める効果もありますので、ターンオーバーを整えて美肌作りに役立ちます。
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